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RED検索動向から読み解く「大阪・関西万博」インバウンド需要攻略のポイント

EXPO 2025 大阪・関西万博開幕!

「EXPO 2025 大阪・関西万博」(※以下「大阪万博」)は、日本の観光、消費、地域活性化にとってのビッグイベントです。世界中から多くの旅行者が訪れるこの機会は、あらゆる業界にとってインバウンド需要獲得のまたとないチャンスと言えます。

大阪万博の公式な総来場者予想は約2,820万人です。このうち、海外からの訪問者は約350万人と万博協会が発表しています。中国からのインバウンド客は万博協会や観光業界の観測もふまえると海外来場者のうち約30〜40%と推定されます。つまり万博開催期間中に約100万~140万人程度、中国からのインバウンド客が万博を訪れると考えられます。

インバウンド需要の起爆剤となること間違いなしの大阪万博攻略をRED(小紅書)活用の側面から見ていきましょう。

中国市場で影響力を持つRED(小紅書)とは


中国のZ世代を中心に圧倒的な影響力を持つRED(小紅書)は、旅行、グルメ、ショッピングなど「リアルな体験」の検索や共有を得意とするプラットフォームです。RED内で検索や保存数が急増した店や観光地は、一夜にして爆発的な人気を集めるケースも珍しくありません。「REDでバズった」ことをきっかけに中国人旅行者が大幅に増加した商業施設や温泉地、飲食チェーン等が多数報告されています。

「RED検索数=認知度・関心度の指標」と言われるように、特定のワードの検索回数が多いということは、そのワードや関連施設、サービスについて中国での関心や需要が高いということです。

実際の中国人旅行者の動向は、以下のような流れになっています。

<タビマエ>

  • RED上で検索・情報収集
  • 口コミや体験投稿を閲覧し比較検討
  • 旅行プランを決定

<タビナカ>

  • 日本来訪中に「REDで見た」「REDで人気」の場所やものを体験

特にグルメ、観光スポット、ショッピング、体験サービスなど、中国人旅行者は訪日前にREDで「打卡※できる(映える)」「実際に良かった」という口コミを参考に訪問先を選ぶ傾向が強く、検索数が店や施設の来客数にダイレクトにつながるケースは多々あります。つまり、中国人の旅行計画や店舗探しにおいて、「RED検索」はスタート地点なのです。

※打卡:読み方は「ダーカー」。インターネット用語で「チェックインする」「写真を撮る」の意味。いわゆる「インスタ映え」する写真を撮影してSNSに投稿することを指す場合が多い。

 万博効果で注目度アップ!RED検索動向からみる関西人気


REDの検索動向を見ると、「大阪万博」関連はもちろんのこと、周辺エリアへの関心も高まっていることがわかります。「関西旅行」というキーワードに加え、「大阪」「京都」「奈良」といった具体的な都市名も頻繁に検索されており、万博を機に、関西エリアを周遊する旅行プランに注目が集まっていると考えられます。観光地の名前だけでなく、「大阪 グルメ」「京都 着物体験」「関西 おすすめスポット」といった、より具体的な目的を持った検索も増えています。これは、中国人旅行者が従来の団体旅行から個人旅行へとシフトし、自身の興味関心に基づいた、よりパーソナルな旅行体験を求める傾向が強まっていることの表れと言えるでしょう。

「大阪万博」でRED検索するとたくさんの投稿が表示される

また、中国人旅行者によく使われるRED検索ワードをインバウンドに人気の観光地別に見てみると、関西地方の人気が高まっていることがよくわかります。

・中国人旅行者に人気のある観光地、東京(东京)、大阪、京都、奈良、神戸(神户)、北海道、沖縄(冲绳)、富士山、福岡(福冈)、名古屋の10都市に関して調査
・中国人旅行者によく使われるRED検索ワード「旅游攻略(旅行戦略)」「一日游(日帰り旅行)」「美食(グルメ)」の3つに関して調査
・数値はRED検索指数(過去 30 日間にユーザーがキーワードを正確に検索した合計数)

【観光地名(簡体字)+「旅游攻略」で検索】

【観光地名(簡体字)+「一日游」で検索】

【観光地名(簡体字)+「美食」で検索】

いずれの結果も「大阪」が「東京」を上回っており、今日本を訪れるなら大阪へ、という傾向が見て取れます。また、日帰り観光の候補地として、大阪から近い「神戸」や「奈良」の人気が高いこともわかります。

「大阪到东京(大阪から東京へ)」「大阪到京都(大阪から京都へ)」など大阪から別の都市への移動手段を検索するワードも非常に検索数が多く、万博開催地である大阪を拠点に日本旅行を楽しむ観光客が多いと推測できます。

「大阪到东京」でRED検索すると移動手段や実際の移動の様子を紹介する投稿が多数表示される

「大阪万博」×「RED」でトレンドをつかむ


関西人気が高まっている今、関西エリアの魅力をより多くの人に発信する絶好のチャンスです。強力な情報発信ツールであるREDを活用した、今日からでも実践できるインバウンド集客方法をご紹介します。

■公式アカウントで観光+自社の強みを組み合わせた情報発信

公式アカウントから「大阪万博に来たら立ち寄りたいグルメスポット」「大阪観光で使えるお得情報」「関西限定お土産」などのテーマで投稿すれば、万博に訪れる中国人旅行者の目に留まりやすくなります。その際に、「#大阪世博会(大阪万博)」「#OsakaExpo2025」「#大阪购物(大阪ショッピング)」のようなトレンドハッシュタグをつけるとより効果的です。

万博来場者向けの特典で呼び込む

「万博チケットで割引あり」「万博来場者限定お土産進呈」など、万博来場者向けのお得情報をREDで発信するのもおすすめです。また、関西地方の店舗向けに「万博記念クーポン」を配布したり、REDフォロー画面を見せれば受けられるサービスを提供するのもよいでしょう。

打卡(映えスポット)を紹介

店頭や店内に大阪万博をテーマにしたディスプレイやグッズを設置したり、POP、看板などに万博要素や日本らしさを取り入れ、REDで紹介すると注目度がアップします。行ってみたいと思わせるような投稿は拡散効果が高く、より多くの人の目に触れることができます。

口コミやUGCを促す参加型キャンペーンを開催

中国人旅行者にハッシュタグを付けてお店や商品を紹介してもらい、そのお礼にプレゼントや割引クーポンを配布する参加型キャンペーンも効果的です。観光客のリアルな投稿はエンゲージメントが高くなりやすく、口コミで広がった情報は信憑性が高いので、さらに多くの中国人旅行者を呼び込むことができます。

人気KOL(インフルエンサー)とコラボ

KOLの万博関連投稿の中で、店舗や商品を紹介してもらうのは非常に効果的です。REDプロモーションを手がける企業に依頼し、KOLとのコラボをコーディネートしてもらうのがよいでしょう。

まとめ

大阪万博を契機としたインバウンド誘致の成功には、中国人旅行者のニーズを正確に把握し、彼らが求める情報を適切な形で届けることが不可欠です。RED検索ワードは、そのニーズを理解するための重要な手がかりとなります。「大阪万博」というキーワードを手がかりに、「関西旅行」「大阪」「京都」といった周辺エリアの魅力を掛け合わせ、体験型コンテンツや食文化、映えスポットといった人気のキーワードに基づいた情報発信を強化することで、より多くの中国人旅行者を関西へと惹きつけることができるでしょう。REDを戦略的に活用し、検索トレンドを常に意識した情報発信こそが、インバウンド誘致成功への鍵となります。

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中国マーケティングラボに関するお問い合わせはこちら:https://www.aainc.co.jp/mk/request/01842.htm

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